後期研修システムの概要

目的

初期研修を修了し、精神科を専門に後期研修を行う医師に対して、精神科医としての基礎や土台を築くために必要な魅力ある研修プログラムを準備し、質の高い研修を提供する。精神保健指定医と精神科専門医の取得に必要な研修を提供する。

研修プログラムの概要

後期研修期間を原則5年とし、1. 大学基礎研修1年(大学病院)2. 前期専門研修2年3. 後期専門研修2年の3つの時期に分ける(大学院進学コースでは、後期は1年)。 * 後期研修プログラムの概要図を参照。

  1. 大学基礎研修:大学病院において、精神科診療における基本を身につける。バランスよく症例を経験し、さまざま研修や勉強会に積極的に参加し、知識を深める。DSMやICD診断の基本を理解し用いることができるようにする。従来診断を含め、精神医学の様々な概念を幅広く理解する。指導医との話し合い、症例呈示などを通して、適切な精神医学・心理学用語を用いて、症例について表現し説明する能力を身につける。脳波判読の基礎を身につける。精神医学面接、精神療法の基本を身につける。精神保健福祉法の基本を理解する。専門医制度について理解し、研修プログラムやガイドラインについて理解する。
  2. 前期専門研修:基礎研修の内容を、実践の中で発展させる。診療における判断を自らが行えるようにする。基本的な診断を自ら行えるようにする。チーム医療について理解し、医療チームの中で医師としてのリーダー的役割を果たすことができるようにする。精神科のリハビリについて理解、経験をする。精神保健指定医取得に向けて、積極的に医療保護入院や措置入院の必要な症例を幅広く経験するようにする。指定医取得に必要な症例をこの期間に経験するよう努力する。専門医取得に向けて必要な症例や技法について経験する。
  3. 後期専門研修:これまで身につけた研修での経験を生かして、より実践的な診療を行えるようにする。精神医療の現場をより幅広い視点から捉え、診療を行えるようにする。地域医療を含めた社会の様々なニーズに応えられるようにする。将来を見据えた専門的な研修を行うことも可能である。指定医や専門医を取得するようにし、不足している症例や技量などを経験するようにする。将来の専門や研究の準備のために大学病院での研修を行うことも可能。

全体的な到達目標

  • 精神保健指定医と専門医の取得
  • 精神病圏、気分障害圏、神経症圏、人格障害圏、器質/身体疾患にもとづく精神障害、物質障害圏等をバランスよく経験する。
  • 薬物療法、精神療法の基本を身につける。
  • 急性期治療、地域医療などを指導的環境の精神病院で経験する
  • DSM診断、ICD診断を用いた基本的な診断を行える
  • 精神医学用語を正しく使える
  • 基本的な脳波判読、画像判読を行える(例えば、自分の症例以外の脳波判読を10以上実施)
  • 精神科の中での専門性をもつ基盤を身につける

研修協力病院

  • 研修協力病院を、「前期研修指定病院」と「後期研修指定病院」とに分けて選定
  • 前期協力病院は、精神科医2,3年目の医師を指導できる体制が整っており、精神保健指定医、専門医取得についての症例、技術の経験が可能であり、これを指導できることを優先。
  • 後期協力病院では、医師がこれまでの経験を広い視野から実践に移す能力の育成が望まれる。精神科救急、地域医療、リハビリ医療、老人医療、児童精神医学、総合病院精神医学など、個々の希望を取り入れながら、将来の専門性を見据えた研修を行う。大学病院において、より専門性の高い研修や研究のための準備を開始することもできる。

取得可能な資格・認定医等

※専門医取得には施設認定と指導医を必要とするものが多い

(2013.7.30改訂)